昨日は福岡のピアノ教室の H 先生と、実に一年半ぶりの電話コンサルを行いました。

H先生は去年の5月に生徒さんが満員になったのを機に、私の毎月のコンサルは一旦卒業されていたのですが、昨日久しぶりに「健康診断」的にコンサルをご希望されてお話を伺いました。

久しぶりだったので随分いろんなお話をしたのですが、その中でも結構なウエイトを占めたのがピアノ講師のコミュニケーション能力についてのお話でした。

ピアノの先生でコミュニケーションが苦手っていう人って、実は結構少なくないんですよね。

H先生もそんな方の一人で、以前から体験レッスンのお申し込みが入った時なんかも、事前に電話でお話をするようなことはあまりしたがらず、なるべくメールだけで済ませようとするところがありました。

それで昨日いただいたご相談なんですが、小さい生徒さんで、お家で練習する時にお父さんが教えてくれることがあるそうなんですね。

それでまあ娘ちゃんもお父さんが大好きなんでしょうね、先生がレッスンの時にアドバイスをしても「お父さんはそうは言ってなかった」とか「お父さんに聞いてみる」とか言って、先生のアドバイスがなかなか入らないのだそうです。

それはそれは 、なかなかですね ^ ^ ;

H先生としても保護者の方にお家で練習を見てもらうことは推奨していて、ホームページにもそういうお願いを書いているんですね。

だけど今回のご家庭の場合はそれが逆に問題になってしまっていると。

こういう時は、保護者の方ときちんとコミュニケーションを取るべきだと思うんですよね。

H先生としてもお母さんのほうには、「レッスンはアドバイスを受ける場なんだから先生の話を聞くよう言ってください」というようなことは言ったらしいんですけど、「言うことを聞かないんですよねぇ」で終わってしまったそうなんです。

コミュニケーションというのは「双方向のキャッチボール」です。

「言ったけど駄目でした」というのは、一方通行なんですね。

こちらが球を投げただけで終わってしまっては、コミュニケーションとしては片手落ちと言わざるを得ないんじゃないでしょうか。

「自分が考えていることを伝える」ということはとても重要です。

でもこれはコミュニケーションの半分です。

もう半分は「相手が考えていることを聞く」ということが必要ですよね。

そしてこれの往復(キャッチボール)がコミュニケーションっていうものだと私は考えています。

なので今回のH先生の件については

お母さんはこのことについてどう思うのか?
お父さんはこのことを知っているのか?
知っているならこのことをどう思っているのか?
知らないならどうやって伝えるか?
どうしたらこの子を一緒に良い方向に導けるか?

↑こういうキャッチボールをまずお母さんとすべきだと思うんですよ。

人は超能力者ではありません。

言葉にして伝えなければ、人は自分の考えを知らないし、自分も人の考えを知らない。

当たり前なんですけど、こういう前提で向き合わないと、良好な人間関係というのはなかなか築けないんじゃないでしょうか。

そんなお話を昨日は H 先生としていました。

コミュニケーションが苦手なことは H 先生も自覚されているので、「これから課題として取り組んでいます」とのことでしたよ。

これは練習が必要なことです。
慣れも必要でしょう。

幸いH先生には、練習する相手も機会も、日頃から沢山あるかと思います。

またしばらくしたらその後の経過をコンサルで教えてくださいね ^ ^

昨日はそんなH先生との、1年半ぶりの電話コンサルでした。