※ページ下にこの動画の深堀り解説があります。
「中学でピアノを辞める生徒が減る時代」
が本当に来るかもしれませんよ。
前にこの話をした時は、まだ私の予想でした。
でも先週、実際に町の音楽教室までこの変化が来たんです。
埼玉のあるドラム教室に、自治体から委託を受けた企業からこんな問い合わせが入りました。
「吹奏楽部の地域クラブ移行に伴う指導員を探しています」
って。
実は今、国は「部活動改革」を進めていて、学校の部活動を地域全体で支える方向へ大きく動いています。
その動きが今回、町の音楽教室への問い合わせという形で、実際に現場まで来たんですね。
で、これがなぜ
「中学でピアノを辞める生徒が減るかもしれない」
という話につながるのか?
ここからがピアノ教室の先生にとって面白いところです。
深掘り解説
先日「中高生が辞めなくなる?時代の風」と題して、同じテーマのお話をしました。
その時はだいぶふわっとした予想の話でしたが、今回、この部活動改革が実際に町の音楽教室にまで波及している事例を目の当たりにしたので、さらに詳しく考えてみます。
まず基本情報を簡単に整理するとこうです▼
文部科学省が国として進めている「部活動改革」
休日については、原則すべての学校部活動で地域展開を実現する
ことを目指している2026~2031年度をその「改革実行期間」とする
※「部活動改革」の基本方針は↓こちら
『部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン』(2025年 12月文部科学省策定)
背景にあるのは
①少子化による部活動の持続困難
②教員の負担軽減(休日の部活出勤)
ですね。
これの改善のために、
これまでは学校側の教員による運営だった部活動を
↓
休日については地域へ開き、地域全体で支える
という考え方の改革です。
これの実行が今年からいよいよ始まり、
今回の埼玉県某市から委託を受けた事業者が、吹奏楽部の指導者探しの一環で町のドラム教室に打診した
これが今回の現場で起きたことですね。
「現在、○○市内では吹奏楽部の指導者が著しく不足しており、活動の維持が非常に厳しい状況にございます。」
↑だそうですよ。
※調べると今回の事業者は、埼玉や東京の他、全国で20以上の自治体から委託を受けているようです(公式サイトより)。
前置きが長くなりましたが、ここからがピアノ教室にとってのお話(中長期の仮説)になります。
上流で国が動いていることなので、全くの絵空事ではありません。
さて、今回私が驚いたのが、人口の多い首都圏でもこうした指導者不足が実際に起きているなら、全国で地域展開を進めるうえで「指導者の確保」が大きな課題になる地域は少なくないだろう、という点です。
しかし国は、公立中学校等を主な対象として、2031年度までに休日については原則すべての学校部活動で地域展開の実現を目指しています。
そんなこと本当にできるんでしょうか?
学校・教師が中心となって担ってきた休日の部活動を、地域全体で支える形へ移していく
とは言ったものの
→ 指導者が見つからない
→ 休日地域クラブを作れない
→ 少なくとも当面、土日の活動が縮小・消滅する
こうして休日の活動が縮小したり、地域によって活動量に差が出たりするケースは、今後出てくるかもしれません。
さらに今回のガイドラインでは、学校部活動や地域クラブ活動について、週2日以上の休養日を設け、週当たりの活動時間を11時間程度以内とする基準も示されています。
つまり地域展開だけでなく、そもそも「部活漬け」になりすぎない方向にも国は動いているんですね。
すると何が予想されるか?
1. 中学生の部活動時間が今より減るケースが出てくる
2.「部活に打ち込むもの」という文化が弱くなる
3. 部活以外の選択肢が当たり前になる
これはありえるんじゃないでしょうか。
となると、私の予想ではありますが
「中学生の新しい放課後市場」
みたいなのが出現してもおかしくないわけです。
ただこの時に
サッカーできない⇒ピアノやろう
吹奏楽できない⇒ピアノやろう
さすがにこんな安易なことは言いません(笑)
でも小学校からピアノをやってた子が、中学でやめる理由が減って、そのまま中学でもピアノを続けやすくなることは十分あり得ると思うんですよね。
なのでピアノ教室の現場としては、ここでしっかりと中学以降も生徒さんを引き止める工夫も必要かもしれません。
他の誘惑?に流れる可能性もあるわけですからね。
(他の産業との取り合いにもなるでしょうし)
例えば
月2回に減らす
レッスンの曜日時間にある程度の柔軟性を持たせる
部活や塾との併用を前提とした通い方
取り組む曲への柔軟性を増やす
とか、なんであれ単に小学校の延長だけで考えないことでしょうか(今の中学生にも言えますけど)。
まぁ、今回お話しした文科省による「部活動改革」の「改革実行期間」は2026~2031年度なので、これからじわじわ具体化されていくことでしょう。
なので実際には今回の話は「2030年代のピアノ教室の景色」ぐらいの想像でもいいかもしれませんけどね。
あるいは途中で計画通り進まない自治体だって出てくるかも分かりませんし(これもこれで全然あるかと)。
ということで、私はこれからも全国のピアノ教室を通してこの辺りも観測していきたいと思っています。
また何か新しい情報が入った時はシェアしますのでお楽しみに😊
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