今日も気ままに語っていく。

昨日ふと気づいたのだが、気づけばいつの間にか、私が音楽教室業界に入ってから10年が過ぎていた。

私の音楽教室業界のキャリアのスタートは東京のスガナミ楽器への入社からである。

私がスガナミ楽器に入ったのは東日本大震災の時だったからよく覚えている。

2011年の4月からだ。
早いもので、いつのまにかもう10年も経ってしまった。

最初は品川の教室(スガナミミュージックサロン品川)の受付スタッフとして配属され、2ヶ月ぐらいですぐに本部のある経堂の教室に異動になった(スガナミミュージックサロン経堂)。

経堂の教室には、同じフロアに楽器や楽譜売り場も併設されていて、新品や中古のアップライトピアノやグランドピアノがたくさん展示されているので、東京にお住まいの方はご存知の方も多いだろう。

音楽教室の受付に座っていても、ピアノの試弾の音が聞こえてくる音楽感満載の職場であった。

経堂の音楽教室では最初の頃は受付スタッフとして、まずは音楽教室の運営や生徒募集など、基本的な業務を覚えていった。

と同時に私はひっきりなしに受付カウンターにやってくる、音楽を習いたいお客さん、子どもにピアノを習わせたいお客さんと、毎日たくさんお話をさせていただくことになった。

ここで私はこの業界のお客さんの心理を学んでいくことになったのである。

今でこそ私のお客さんはピアノ教室の先生が多く、もっぱらピアノ生徒の Web 集客に特化しているが、楽器店にはたくさんのレッスンコースがあったので、今もよりももっと多くの楽器やレッスンコースの生徒募集をしていた。

ピアノや子どもの音楽レッスンだけでなく、ボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード、サックス、トランペット、フルート、バイオリン、ビオラ、チェロ、クラシックオルガン、声楽、合唱、コーラスなど、様々な楽器の生徒募集をしていた。

当時は「団塊の世代」なんて言葉が言われ(そういえば最近めっきり聞かなくなったが)、お金と時間のある大人向けの音楽レッスンを、ヤマハも拡大していた頃である。

団塊の世代のオジサマ達に特に人気だったのはサックスだった気がする。

ちょうどジャズを聴いた世代で、若い女性のサックス講師さんのクラスに、オジサマ方がご機嫌に通われていたのをよく覚えている。
その辺をいかにホームページでアピールしてオジサマの生徒さんを集めていくかを考えていた。
動画もよく撮ったなぁ。

団塊の世代の他には、シニア、シルバー世代(同じようなものか)に向けてのピアノ教室も注目され始めた頃だ。

脳科学が発達してきて、手指やワーキングメモリをよく使うピアノは脳の活性化(ボケ防止)に良いと言われ始めた頃で、シニア向けのピアノ教室で個人レッスンやグループレッスンの生徒募集なんかもしていた。

そうそう、経堂センターにはちょっとしたホールもあって、地域のリスナーさんの合同ピアノ発表会や、休日にはコンサートイベントや講座なども行われていたが、そうしたイベントがない平日には、そのホールを使ってバレエ教室やダンス教室も行われていたので、そうしたレッスンコースの集客もしたりしていた。

そんな経堂の音楽教室へ移動後ほどなくして、教室の受付業務にも慣れてきた頃、私はパソコンが得意だったこともあり「ホームページ担当」なるものを、教室の受付業務と兼任させてもらえることになった。

きっかけは確かは動画の編集だった気がする。

ビルの出入り口のところに大きなテレビモニターがあって、そこで流す教室のビデオの編集を上司に頼まれ、なんとなくさらっとできてしまったというのが目をつけてもらうきっかけだった。

その業務の後にホームページの更新を頼まれ、これも分からないながらもなんとなくやってしまった流れで、そのままホームページ担当をやらせていただくことになったのだ。

当時はまだ、いじっていた文字列が HTML なんて名前で呼ばれることも知らずに、なんとなく「命令文」とか勝手に呼んでいた気がする。

こうせよ、と書いたらそうなる、指示の文字列というイメージだ。

これが私の ウェブマーケティングデビューであった。

そこから休日などに HTML や CSS といった Web 制作の基礎や、検索対策(SEO)やブログライティング、アクセス解析、 SNS の使い方など、 Web 集客の基礎を学び、毎日の実践を通して身に付けていくことになったのだ。

やはり実戦に勝る学びはなかったと思う。

毎日毎日、ホームページ担当という仕事としてやっていくと、とても学ぶことも多く面白かったのを覚えている。

今となっては懐かしい思い出である。

10年で私はこの音楽教室業界と Web マーケティングについて学び、独立して個人事業を起こしてきた。

これからの10年はまた違った次のステージとなっていくだろう。

ワクワクしながら未来を思い描き、創り出していこうじゃないか。