先週末に相模原市の川魚料理店「飄禄玉(ひょうろくだま)」に行き、ますの唐揚げ、あゆの塩焼き、こいの洗い、他を食べてきたので、まだ飄禄玉に行ったことがない方に向けて、感想などをレポートしていく。

相模原市南区の川魚料理がおいしいお店

飄禄玉は神奈川県相模原市南区当麻1594にある川魚料理のお店だ。

私は車で行ったが、電車の場合はJR相模線「原当麻」駅からも「ゆっくり歩いて10分」と公式ホームページには書いてある。

「ゆっくり歩いて10分」というのが、なんかいい。

こういうちょっとした表現でも世界観が伝わってきて、ブランディングのセンスを感じた。

ちなみにタクシーでも飄禄玉と言えば分かるそうで、1メーターらしい。

田園風景を望む、のどかで味のある佇まい

建物の外観は古民家っぽい感じの、とても味のある風貌だ。

昔ながらの引き戸をガラガラと空けて中に入ると、店内は広々としていて、右側と奥に座敷が広がっている。

テーブル席は見当たらず、全て座敷だったと思う。

「畳と座布団」というのも、今ではスーパー銭湯の休憩室ぐらいでしか味わえないので、こういう雰囲気も嬉しい。

席の感覚もたっぷり取られていて、ディスタンスもバッチリだ(仕切り的なものは無かった)。

「いらっしゃいませ」と店員の方の声が聞こえるが、出迎えてくれるのは人だけではなかった。

猫ちゃんである。

看板猫のマロンちゃん(だったかな?)だそうだ。

通路のところに普通にいて、ウロウロしたりにゃーにゃー言ったりしていた。

時間の流れがゆるやかだ。

奥の座敷に上がると、一面の窓から丹沢の田園風景と山地を堪能できる。

8月末、稲穂が頭(こうべ)を垂れはじめ、その波が黄金色に染まり始めた頃である。

何から何まで、世界観のブランディングが仕上がっていていい感じだ。

お料理を注文!

で、肝心のお料理である。

飄禄玉は川魚料理のお店とのことで、鱒(マス)を丸々1本揚げた「ますの唐揚げ」が名物とのことだ。
もちろん注文である。

私は普段から魚介類を好んで食す生き物だが、基本的には、カンパチ、ブリ、カツオ、マグロ、タイなど、海の魚ばかりなので、久しぶりの川魚に心はウッキウキである。

そしてこの時期にこのお店を訪れた大きな理由に、鮎(アユ)を食べたかったのがある。

相模原は相模川の鮎が有名らしいので、旬である夏の鮎をぜひ1度食べてみたいと思っていたのだ。

なので、「あゆの塩焼き」を頼もうとすると

「天然ものはちょうど昨日終了しました」

ときた。

ぉおぉぅぅ、、、
そうですか、、、

8月末である。
もう終わりなのか、、、
知りませんでした、、、

ここは素早く気持ちを切り替え、養殖の鮎の塩焼きを注文した。

せっかく来たのだ、この際どこで育った鮎でもいいだろう。
鮎は鮎である。

他にも「こいの洗い」が目に留まった。

私はまだ鯉を食べたことがなかった(あまり食べる印象もないし)。

「洗い」というのは鮮魚の調理法の1つで、薄切りにした刺身を氷水で急激に冷やすため「洗い」と呼ぶようだ。

コイの他、フナやスズキなど、川魚でやるのが有名で、クセのある魚や脂の強い魚に適した調理法らしい。

「洗い」という調理法は「美味しんぼ」で観て知ってはいたが、実際に食べた事はなかったので、この「こいの洗い」も注文してみることにした。

他、ごはん(麦めし)と「こいのみそ汁」も注文した(ランチで行ったからね)。

いざ、実食!

それでは、いよいよ実食の感想に入っていくとしよう。

ますの唐揚げ

まず最初に出てきたのは名物「ますの唐揚げ」だ。

たしか5分か10分くらいで出てきた気がする。

はらわたを取った鱒を1匹丸々、こんがりと揚げたものが、たっぷりの大根おろしと共に出てきた。

ウッキウキである。

もう、ウッキウキである!!!

早速、大根おろしを乗せ、卓上のお醤油をたらし、頭からがぶり。
(↑しっぽまで全部食べられる)

ああぁぁぁ、、、。
良きかなぁ~~~~~~。

うまい、うますぎる。
(↑埼玉県民なら分かるやつ)

うまいぞこれは。

たしか3度揚げと書いてあった気がするが、そのためかもう、アツアツのサックサクなのだ。

流石、名物と言うだけある。

危うくおかわりしようかと思ってしまった。

味は、うまく言えない(ごめんなさい)。

よく分からないが、うまかったのは間違いない。

ぜひ実際に現地に足を運んで食べてみてほしい。

絶対に後悔しないと思う。

次に行くときも、絶対に頼むやつだ。

レギュラー決定である。

あゆの塩焼き

次に出てきたのは「あゆの塩焼き」だ。

これは、20~30分かかっていた。

ゆるやかな時間のなかで、のどかな田園でも眺めながら待てば良いだろう。

立派な鮎の塩焼きが出てきた。

よくテレビで見るような、串に刺さってるのをワイルドに食べるスタイルではなく、串は抜いてあったが、ちゃんとした、いわゆる鮎の塩焼きが出てきた。

早速、背中の旨そうなところからがぶり。

言わずもがな、おいしゅうございましたよ。

天然とか養殖とか、そもそも鮎の違いが分かるような舌ではないのだが、普通に美味しかったっスよ。

うん、これで良いと思います。

鱒のから揚げと違って、はらわたも付いていて、よく分からないがサンマみたいなノリで一緒に食べたら、これもうまかった。

養殖も全然美味しいということだ。
養殖だからって、バカにしちゃいけません。

でもね、とは言え、来年はもっと早く行って、相模川の天然鮎を食べたいと思うのである。

こいの洗い

そして「こいの洗い」である。

そもそも鯉ってどうなの?って話だ。

結論から言おう。

正直、私は決して美味いとは思わなかった。

まずいというわけではないが、べつにうまくもないかなと。

まず、身は固い。

鯉自体がそうなのか、洗いによってこうなるのか分からないが、身質は固かった。

これが好きな人もいるのかもしれないが、私としては特に得点にはならなかった(悪くもないけどね)。

で、味だが、正直、あんまり味がしなかった。

鯉自体がそうなのか、洗いによってこうなるのか、私の舌がバカなのかは分からないが、味が無いのだ。

強いて言うなら、独特のニオイがすこーしするぐらいで、あとはよく分からない感じだった。

揚げ魚と塩焼きを食べた後だからだろうか?

自家製の酢味噌と一緒に出てきたのだが、酢味噌をつけるともはや酢味噌の味しかしなかった。

「ブヨブヨした酢味噌」を食べている感じである。

だからと言って醤油をちょんと付けて食べても、味がしない。

鯉は魚としてはめちゃくちゃメジャーなのに、料理としてはマイナーなのは、「要するにそういうこと」なのかと思わざるを得なかったというのが、残念ではあるが正直な感想である。

麦めし、こいのみそ汁

その他、麦めしは普通に麦めしだった。

おかわり自由と言っていたので、食べ盛りの子には嬉しいだろう(おじさんは鉄の意志でグッとこらえたのは言うまでもない)。

お口の潤いとして「こいのみそ汁」も頼んだが、びっくりするほど普通の味噌汁だった。

やっぱり鯉って「そういうこと」なの?って感じである。

結論:名物「ますの唐揚げ」はマスト

ということで今回は、ますの唐揚げ、あゆの塩焼き、こいの洗い、他を食べてみたのだが、上述の通り「ますの唐揚げ」は名物というだけあってマストだ。

飄禄玉(ひょうろくだま)に行って「ますの唐揚げ」を食べないのはもったいないと言えよう。

「あゆの塩焼き」も、なかなか普段は食べる機会もないし、養殖もちゃんと美味しいし、胃袋と相談して食べると良いだろう。

「こいの洗い」はー、、、いいや笑

今回食べなかったメニューに、「ますのいくら丼」と、それに鱒のお刺身を乗せた「紅富士丼(鱒の親子丼だね)」がある。

土日限定メニューだそうで、次回はこちらもいってみたい。

来年かな?
来年は7月に来て、ますの唐揚げと、天然あゆの塩焼きと、紅富士丼をいっちゃおうか。

食べ過ぎ?笑

いやぁ、でも食べたいなぁ。

こういう妄想が楽しいのである。

車で行く時は要注意!

最後に、車で飄禄玉に行く方へ、注意喚起をしておきたい。

カーナビなどで飄禄玉へのルートを調べると、北側の原当麻駅のほうからウネウネと南下するルートが示される。

このウネウネ南下する北側ルートは、ちょっと怖い。

ウネウネが意味するのは、急斜面である。

要するに、飄禄玉は丘の下にあるのだが、丘の上から斜面を下るルートが示されるのだ。

そしてこの道が、けっこう細い。

軽自動車なら、まあ大したことはないだろうが、バンみたいな大きな車で行くのであれば、運転技術に自信の無い方は冷や汗をかく事になるだろう(ていうかバンは無理かも)。

その時だけはラジオを止め、子供たちを黙らせる事をオススメする。
斜面を家族で車ごとひっくり返りたくはないであろう。

私の場合は、コンパクトカーに分類されるトヨタのアクアで、全く余裕がないという程ではなかったものの、サイドミラーをがっつり下に向けて確認しながら、かなり慎重に降りていった(ひっくり返りたくないもん)。

そして、「北側ルート」と言ったのは、「南側ルート」が存在するからだ。

飄禄玉の南側は前述の田園地帯である。

この田んぼの中を走って、南側から攻めることもできるのだ。

具体的には「カインズ相模原愛川インター店」の横あたりから東側へ、この田んぼの中を走る道に入る事ができる。

2021年9月2日現在のGoogleマップには、この田んぼの中の道は示されていないが(私のカーナビにも無かった)、確かにあるので信じてほしい。

「カインズ相模原愛川インター店」の建物の東側に回り込むと、田んぼを東西に走る道が、南北に2本存在する。

車の運転技術に自信のない方にオススメするのは南側の道だ。

南側の道は、飄禄玉に向かって左折する交差点が、北側の道より大きくて余裕があるからだ。

そういう事情があるので、運転技術に自信の無い方が小さくない車で飄禄玉に行く時は、南側の田園地帯からの攻略を私はオススメする。

ちなみに飄禄玉の駐車場だが、お店の前の通りにそれっぽい駐車スペースがある。

「飄禄玉の駐車場です」とか明確に出ているわけではないが、ここは飄禄玉の駐車場のようである。

周りに他の建物が無いので、たぶんそうなんだろうと思うのだが、もし違ったらどうしよう?と思って、私は停められなかったのだ。

それで、明らかにお店の敷地と思われる駐車場へ入って車を停めたのだが、この敷地へ入る所もまた狭ぁ~い所を通らねばならなかったのだ。

本当に冷や汗をかきっぱなしで、私は行き帰りでずいぶん消耗してしまった。

このように、車で飄禄玉に行く際は注意すると良いだろう。

という事で、今回は相模原市の川魚料理店「飄禄玉(ひょうろくだま)」に行ってみたので、素人の正直な感想をレポートしてみた。

これから飄禄玉に行こうという方の、何かの参考になれば幸いである。