私も日々、あちこちのピアノ教室の講師さんからお話を伺ったり相談を受けたりしている。
この一年で増えてきたのが、「ホームページを作成して、オンラインレッスンのピアノ生徒さんを集めたい」というものだ。
オンラインレッスン特化でやりたい、というピアノ教室さんさえある。
なかなか自宅の教室にピアノ生徒が集まらないから、オンラインレッスンに活路を見出そうというものだろう。
何せオンラインレッスンだったら日本中、世界中の人が対象になるから、近所の人たちだけチマチマ集めるよりきっとオイシイに違いない、とでも思っているのかもしれない。
しかしである。
実際のところ、どうなんだろう?
私の肌感覚だと、実際に対面でピアノレッスンをして、この1年で臨時的にオンラインでピアノレッスンをしのいできたピアノ教室の講師さんのほうが、現実をより正確に感じ取っている気がするのだ。
ピアノを習う生徒さんサイド、保護者サイドが、ピアノオンラインレッスンに対してどれだけ冷ややかという現実を。
私が見ている感じだと、なんだかピアノオンラインレッスンという商品って、売り手ばっかり一生懸命宣伝しているだけな気がするのだ。
私の気のせいだろうか??
多くの人が幻想を抱いているほど、ピアノのオンラインレッスンの需要はない、売れない。
私はそう思っている。
ピアノオンラインレッスンという隣の芝生、あなたにはどう見えているだろうか?
ピアノオンラインレッスンというマーケットは、とても痩せた大地に私には見えている。
小さな需要を、世界中のピアノ講師で獲りあっているスーパーレッドオーシャン。
それがピアノオンラインレッスンであるというのが、ウェブマーケティングの観点から見た私の見解である。
だから
「ホームページを作成して、オンラインレッスンのピアノ生徒さんを集めたい」
という相談が来た時、私はまず、安易に手を出さないことをオススメする。
もしやるなら、それなりの勉強とエネルギーを投じる必用があることを覚悟しておくことだ。
ホームページとブログだけでは済まないだろう。
YouTubeやInstagram、Twitterなどまで活用した戦略的なコンテンツマーケティングを展開する必要がある。
ただやるだけでなく、Googleアナリティクスやサーチコンソールを使った効果測定もしっかりしながら、状況判断をし、舵取りをしていくのは上級者のやることだ。
そうとうな熱量もいるだろう。
ウェブ集客の初心者は、この山を気楽に登り始めてはいけないことを忠告しておく。