今日は私の音大受験の頃の昔話である。

私は音楽は高校から吹奏楽部で打楽器を始めた。

母がピアノ教室をやっていたがピアノ講師親子あるあるで、私は母からはピアノを習わずに育ったのだ(他の教室でも)。

そんな私が高校生の時に打楽器にどハマりして音大に行きたいなどと言い始めたのである。

困ったものだ。
主科はもちろん、副科ピアノはどうするんだという話である。

東京藝大の副科ピアノの課題は確か、ベートーヴェンのソナチネ(ソーファファー、ファーソソーのやつ)と、音階が全調でテンポ100程度で、という感じだった気がする。

入試までちょうど1年という頃だった。

当然、悠長にバイエルなどからやってる時間などなかった。

とにかく、付け焼き刃でもなんでも、指が動くようにしなければならなかった。

当時何から始めたかと言うと、たしかハノンと音階とインベンションだった気がする。
とにかく指を動かす練習をしまくった。

程なくして課題曲のソナチネもさらい始めた。
もちろん弾けな過ぎて、弾けるようになるずっと前に暗譜してしまった。

結果、私は浪人したため藝大を2回受験したが、両方とも1次試験であっさり撃沈し、3次試験の副科ピアノまでは余裕でたどり着かなかった。

2年目の藝大の課題は確か、モーツァルトのソナチネ(ソソミ・ファファレのやつ)だった。

2年目は武蔵野音大も受けたが、課題が藝大より遥かに簡単だったのでこちらは余裕だった。

しかしまぁ、よくやったものだと思う。
ソナチネも曲がりなりにも最後まで弾けるようにさせてもらえた。
音階も全調で、テンポ100まではいかなかったが、たしか90近くまではいけた記憶がある。

それにしても、今、日本全国のピアノ教室さんのホームページを作成せていただき、様々なピアノ講師さんのブログを拝見していて思うのは、男子がやるとなった時に瞬発力を発揮するというのは、けっこう一般的にも見られる傾向のようだ。

男子のほうが、突発的にどハマりする傾向が強いのだろうか?

「ピアノ男子あるある」というのも、ピアノ教室のブログネタとしてはおもしろいだろう。