昨日は、毎月Zoomで行なっている全国ピアノ教室オンライン情報交換会の中上級クラスの日でした。

いつも日本中のピアノ教室の先生方で色々な情報交換をするのですが昨日も色んな話題がありましたよ。

もう1年以上やっている会なので、同じテーマが時期を変えメンバーを変え話題に上ることがあるのですが、昨日もそんなテーマの一つである、音に対する上がる下がるの概念を獲得すること、音の上下の概念と鍵盤の左右とを結びつけることの難しさが話題に上がりました。

音というものに上下があるということ、上がったり下がったりするということ、これって大人だったら普通に何の問題もなく考えていることですけど、まだ生まれて数年の幼児さんにこの概念を獲得させるのは、ピアノ講師さんにとってなかなかの悩みどころのようですね。

掴むのが早い子は早いけれども、つかめない子はなかなかつかめないんだそうです。

う~む、やはりセンスというものは子供のうちから厳然とあるということでしょうかね。

そんな悩める先生方のお助けアイテムとして、どんな教材を使うという情報交換もよくなされます。

この音程の上がる下がるがつかめない問題については、「ラインとハンドサイン」というテキストがよく話題に上りますよ。

線が一本あって、そこから音程が上に行くとか下に行くとかという単純なところからスタートしていくようですね。

この最初の一歩からしても、できない子はなかなか出来ないんだそうです。

最初の上がる下がるは何とか分かっても、上がった後に下がるとか、下がった後に上がるとかするともう分からなくなってしまう子もいるそうです。

その次の壁は跳躍があるようですね。

音が飛ぶともうわからない。

また耳では音の上がる下がるということがわかってきても、これが鍵盤上で結びつかないと。

右の方に行くと音が高くなって、左の方に行くと音が低くなる。

これがなかなか結びつかないんだそうですね。

ここの理解を助けるお助けツールとして、厚紙や発泡スチロールなどで作った階段の上に、ドレミのベルを置いて、右の方にチンチンやって行くと階段を上って行って、視覚的にも聴覚的にも上がっていく、左の方にチンチンやって行くと階段を下がっていて視覚的にも聴覚的にも下がっていく、というツールも紹介されていました。

音程という目に見えないものの視覚化、見える化ですよね。

こういう話を聞いていると、幼い子供に音楽という目に見えないものを理解させるというのは、なかなか大変なお仕事なんだなぁといつも思います。

昨日はそんな音の上下がつかめない問題の他にも、子供がポップスばっかり弾きたがる問題も話題に上がりました。

プリント楽譜とかで弾きたい j-pop の曲とかを自分で購入して持ってくるピアノ生徒さんなんかもいるそうですけれども、ああいう楽譜って結構長くて、のんびりな子だとなかなか最後までたどり着かなくてずっとその曲ばっかりやって行くことになってしまう、なんて相談も上がりました。

こういう JPOP とかアニソンとか映画音楽なんかでも、その子の実力に合わせたアレンジをいつも先生がしてあげられれば良いんでしょうけれども、現実的にはなかなかそうもいかないことが多いかと思います。

そんな時もやはりお助けテキストの登場なわけですね。

昨日は『やさしくおしゃれなアレンジで弾く定番ソングス』と言う曲集が良いですよという紹介がありました。

J-pop やジャズのスタンダードなどがコンパクトに編曲されていて、音数の少ない優しめなアレンジだけどちゃんと素敵に聞こえるという曲集なんだそうです。

こういうのあると便利ですよね。

子供が使ってもいいでしょうし、大人のの生徒さんが使うにも十分良さそうです。

アニソンやディズニーだけではなく、リチャードクレイダーマンや 、枯葉、イパネマの娘など、大人も楽しめるスタンダードナンバーが入ってるみたいです。

こういう話を聞いていると、今はピアノレッスンの教材も本当に色々なものがあるんだなと思います。

昔ピアノを習った話を聞くとバイエルばっかり聞きますけれども、最近はこれだけ豊富な教材が出ているので今の子達は良いですよね。

ホームページに講師ブログを書いてピアノ生徒を集めているピアノ教室さんなんかは、こうした色んなテキストのことも紹介していくと集客に繋がるんじゃないでしょうか。

来月もどんな話題が出てくるか楽しみです。