「農業の3K」と呼ばれる
キツい
汚い
危険
は昔から有名だが、ピアノ教室にも3Kがある気がする。
厳しい
怖い
嫌い
と言ったところか。
つまらない練習をやれやれ言われて厳しかった
練習しないでレッスンに行くと叱られて怖かった
そしてピアノが嫌いになった
そんな話を、あなたは聞いたことがないだろうか?
「そんなピアノ教室、今はほとんどないでしょ?」
そう思うかもしれない。
しかし、そんなピアノ教室は今もあちこちに存在する。
子どもにピアノを習わせようという、ママの頭の中に、自身の過去の苦々しい経験として。
あるいは、そんなママ友から聞いた話として。
だから、そんなママが
「自分の子にはあんな思いは絶対にさせたくない」
そう思うであろう事は想像に難くない。
だから今は、「厳しい・怖い・嫌い」を裏返したようなピアノ教室が人気を博しやすい気がするのだ。
過去の子ども達からの、形を変えたクレームとも言えるかもしれない。
あるいは、個々の過去の教訓が「神の見えざる手(※)」として、この業界を進歩させようとしているのかもしれない。
※アダム=スミスの『国富論』に出てくる経済用語
という事は、今の子ども達が親になった時、彼らはピアノ教室に何を求めるのだろう?とも考えてしまう。
今の子ども達は何を感じているのだろう?
大人になった時、今をどう振り返るのだろう?
そんな事を考えると、この業界の大きな流れが見えてくるのではないかと考える、今日この頃である。